ほんとはなんだってやっていいはずなんだよね
自分の人生
自分のものなんだから
矢口八虎/ブルーピリオド7巻:著者 山口つばさ
美術は自由で、自分の感じるままに描く事ができる。
ですがいつしか周りのものにがんじがらめにされてしまう事があります。
マキのように両親が藝大出身で、姉は首席といったプレッシャーや絵の正解を求めてしまう心など。
ですが本当はもっと自由で自分の思い通りに生きてもいい。
そんな風に思えるだけで、少しだけ描くことも生きることも楽になれるのではないでしょうか。
ソレが本当に伝えたいことにピッタリくるのか
吟味して
検証して
繰り返して
君の選んだものが君の作品になるの
猫屋敷あも/ブルーピリオド8巻:著者 山口つばさ
八虎の作品構成に対する猫屋敷先生の台詞です。
作品とはいわば選択の積み重ね。
だからこそ、適当にものを選べばそれが作品に出てしまう。
決める事って結構めんどくさかったりします。
下書きや構図、なんとなく手を抜いてしまったり妥協したり。
ですが一つ一つを丁寧に選び取ることがいい作品に繋がるのだとこの台詞を通し改めて学びました。
努力できるのは才能じゃない?
鉢呂健二/ブルーピリオド9巻:著者 山口つばさ
才能というと、持って生まれたセンスだったり高い画力や独創性だったり。
ですがどんなに良いものを持っていても努力なしには開花することはありませんよね。
努力出来ることこそが才能。
八虎の場合、周りより頭一つ飛び抜けていた行動力こそが才能であったように感じます。
八虎の自己紹介のときの絵すきだー
やっぱ
村井八雲/ブルーピリオド9巻:著者 山口つばさ
八虎は講評など否定の言葉に強く反応している部分が多く見られました。
もちろん、人間はネガティブな方に心がいきやすいです。
100人から好きだと言われてもたった一人のアンチに傷付く、そう言う発信者をよく見かけます。
ですが、自分の絵を好きだという人がいる。
それって凄くありがたくて幸せな事なのではないでしょうか。
私もTwitterでたまに絵を投稿するのですが、その時にいつも応援してくれる方がいます。
誰にも評価されなくても誰かに批判されても、『絵が好き』だという言葉一つで頑張れる気がします。
教授にボロクソ言われたからってダメな絵になるわけじゃねーだろ
村井八雲/ブルーピリオド9巻:著者 山口つばさ
誰かに何かを言われたからといって、そのものの価値が変わる訳ではない。
自分が素敵だと思えばそれは素敵な絵、それを他人が傷付けることは決して出来ないですよね。
誰に何を言われても自分の絵を愛し、肯定し続ける事が大事なのかもしれません。
そして、他人の批判で価値は決して下がらなければ”駄目な絵”になる訳ではない事を心に刻んでおきたいです。
世田介くんの目が青く染まっていたことだけが嬉しかった
矢口八虎/ブルーピリオド10巻:著者 山口つばさ
絵を描く上で、1番幸せなことは絵に込めた感情や思いがそれを見た相手と共鳴出来る瞬間ではないでしょうか?
もちろん、人それぞれ感性は違います。
ですが、音楽を聴いた時の震えるような衝動や感動。
皆同じように感じる事が出来たりするものですよね。
この時の八虎が感じた思いは、そうしたある種の一体感に近いのかもしれません。
作品つくるって…
何かを選ぶってすっごい孤独だ
矢口八虎/ブルーピリオド10巻:著者 山口つばさ
作品を作るのは結局の所孤独の作業です。
頭の中にあるイメージを映し出す事は他の誰でもなく自分にしか出来ない。
そして、それを作り上げるのも自分自身。
故に作品作りは孤独であるといえます。
その孤独の先に結晶のような作品が出来上がるのだと私は思います。
絵を描くのってこんなに楽しかったっけ
矢口八虎/ブルーピリオド10巻:著者 山口つばさ
絵を描く事が辛くなっても、ふとした時に絵の楽しさを感じる事ってありますよね。
それは授業中のラクガキだったり友達との絵チャ、習い事。その他一瞬の気づきのような楽しさがあります。
絵というのはある意味そういった小さな楽しみと苦しさの連続なのかもしれませんね。
「わからない」も
「普通に好き」も
僕には大事な語りと思うから
橋田悠/ブルーピリオド11巻:著者 山口つばさ
どんな評価も大事なもの。
アンチや批判、嫌いの言葉は創作者にとってやはり怖くてつらいものです。
ですが、褒め言葉は高評価さえあれば良いのでしょうか?
私の好きな言葉にこんなものがあります。
“君は本当に称賛からしか学ばなかったのか?”
どんな言葉も大事な語りの一部なのだと思います。
「アートは見る人によって変化する」
でも
見る人だって変化する
矢口八虎/ブルーピリオド11巻:著者 山口つばさ
大人になって見た漫画が意外とつまらなかった、なんて経験はありませんか?
また、解説を見た上で鑑賞してみると絵が変わって見えてくる。
そんな風に条件が変わると絵はガラッと姿を変えます。
そういった変化を味わえるのもアートの楽しみかもしれませんね。
自分に見えている色があなたの「色」です
佐伯昌子/ブルーピリオド11巻:著者 山口つばさ
ありのままでいい。見えるままでいい。
今の時代に1番必要な言葉かもしれません。
自分がそう感じるなら、それをありのままに表現したって良いんですよね。
泣きながら筆 動かせる人を
僕は尊敬してるんやで
みじめでも
自分を褒める根拠がなくても
飛び込める君は本当にすごい
橋田悠/ブルーピリオド11巻:著者 山口つばさ
私は絵がかなり下手で上達も遅いので、よくメンタルを病むことがあります。
ここのシーンは小枝ちゃんに言っている場面ですが、画角的に読者にも向けて言っているような感じがします。
それが、凄く刺さって病んだ時にはいつもこのセリフを思い出しています。
“好きな事を続けること それは楽しいだけじゃない”
これはブルーピリオドのテーマ曲、群青の歌詞の一部ですが描く上で辛い気持ちを抱く事は少なくありません。
これが出来ない。
あれが描けない。
これも駄目だ。
そういう気持ちを抱く事はよくあります。
そんな時にはこのセリフを思い出し、自分の努力を受け止め肯定してあげることが大事かもしれません。
もう一筆置いたら
あとは走るだけ
村井八雲/ブルーピリオド12巻:著者 山口つばさ
村井八雲の性格そのものを表したセリフですね。
頭で考えるよりも、感情のままに筆を走らせる。
それこそが絵を描き上げるコツ。
この名言を思い出すと今すぐ絵を描き始めたくなるような衝動感を覚えます。
だって美術はもう
選ばれしモノの特権じゃないはずでしょう?
不二桐緒/ブルーピリオド12巻:著者 山口つばさ
美術はありがたいものではなく、食事をする事と何ら変わらないごく普通の事。
絵を描く人にとって描くことは息を吸うように普通の事だとよく言いますよね。
額縁に飾り丁寧に解説をつけ、仰々しく絵を鑑賞する。
それが、美術の在り方です。
しかし高尚なものと見なすのではなくもっと普遍的に、もっと身近に、日常の一部として扱いたい。
ありがたいものではなく、あるがままに。
そういうフジさんの考えはより多くの人が美術に触れるきっかけになるのではないでしょうか。
「選ぶ」って
贅沢でだるい
矢口八虎/ブルーピリオド12巻:著者 山口つばさ
多種多様の選択肢がある現代。
だからこそ、その膨大な量の選択肢から選ぶ行為はだるくて贅沢。
そもそも、絵を描く行為自体かなり「贅沢」な事。
飽食の時代と言われる様に溢れかえる豊かさの中で選ぶ贅沢。
そんな身を丸ごと浸すような、どろどろの気怠さを絵を描く上で感じる事が時折あります。
ブルーピリオドをきっかけに油絵に興味を持った方はこちらの記事も併せて読んでみてね。
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