絵の具ごとに色々な特徴があって何を選んだらいいのかが分かりません..。
うんうん、迷うよね。最初はセットで買っても単色で買いたい時なんかは何を選ぶべきか難しいかも。
そうなんですよね。使いやすい色や王道の色なんかを教えてもらえると嬉しいです。
それじゃあ、今回は初心者におすすめな絵具を色別に紹介していくね◎
この記事はこんな人におすすめ
- おすすめの色を知りたい
- 単色買いしたい
- 色ごとの特徴を知りたい
おすすめの色を紹介
使いやすく、持っていると便利な色をご紹介します。
因みにメーカーによって色名がバラバラなので顔料名も併せて記載しておきます。
顔料が同じでも色にかなり幅があることがあるから、色名の違いか顔料の色幅の違いかに注意してね。
顔料や色名について詳しく知りたい方は『絵具の見方を分かりやすく解説!絵具の特性や特徴』の記事をご覧ください。
赤系
カドミウムレッド
王道の色で、初心者からプロまで幅広く使われています。
カドミウムが含まれているので値段は高価ですが、マイメリなど学生向けに安くカドミウム顔料を使用した絵具も売られています。
不透明度や隠蔽力が高く、力強い表現にも向いています◎
白と混ぜると若干濁りやすいのが特徴です。
ピロールレッド
ピロールレッドは高価なカドミウムレッドの代わりとして愛用する方が多い色です。
発色も良く王道の赤!という印象の色です。
W&Nのピロールレッド(PR254&PR255)はウィンザーレッドと呼ばれ、フェラーリなどもこのピロールレッドの顔料を使っています。
フェラーリの真っ赤な赤はコレなんだな~。
キナクリドンマゼンタ
キナクリドンローズは合成顔料(安価で丈夫)で、色味はかなり紫寄りの赤紫です。
深紅っぽい色味のアリザリンクリムソン(PR83)は、以前までメジャーで使う方も多くいましたが褪色やブリード現象が起こるためその代わりとしてキナクリドンローズを使う方が多いです。
ブリード現象とは?
下の色が上に塗った色に滲み出てしまうこと。アリザリンクリムソンの場合、下塗りなどに使用した上に白い絵具を塗ると色が滲みピンクっぽい色になってしまいます。
キナクリドンマゼンタの場合は混色にも向いていて、比較的どんな色でも混ぜる事が出来るので持っておくと便利です◎
- PR108
- PR255
- PR122
紫系
キナクリドンバイオレット
キナクリドンマゼンタと同じく、キナクリドン系の絵具でより紫っぽいのが特徴。
色は似ていますが耐光性はこちらの顔料が一段階上で、混色にも便利です。
赤と青で混色を作るのが面倒な方にもおすすめですね。
- PV19
黄系
カドミウムイエロー
カドミウムレッドと同じく、不透明で隠蔽力が高いのが特徴です。
値段は高めで暖色よりの黄色。
癖がなく使いやすい色で人気も高いです。
パーマネントイエロー
耐光性があり、初心者の方でも使いやすい色味です。
値段も安価でカドミウムイエローの代わりとして使う方もいます。
オレンジ系
バーミリオンヒュー
バーミリオン(辰砂)はかなり高価な顔料で日本画でも使われています。
コバルト系に並び絵具の中ではトップクラスの金額なのでバーミリオン“ヒュー”がおすすめ。
因みにバーミリオンの色味は綺麗な朱色です。
カドミウムオレンジ
カドミウムオレンジは不透明で、theオレンジの色味です。
しかしカドミウム系なので値段は高く毒性もアリ。
一応おすすめではありますが価格を抑えたい方はカドミウムオレンジヒューの使用がベター。
パーマネントオレンジ
顔料はPO64で、メーカーによってかなり名前がバラバラです。パーマネントオレンジの他にサターンオレンジと呼ばれたりしています。
半透明ですが透明感が強く、発色も良いのが特徴。
毒性もなく価格も安いので数は余り置いてないですが使いやすくグレーズにもgood。
緑系
ビリジャンヒュー
ビリジャンは顔料が高価なので、ビリジャンヒューを使う方が多いです。
透き通るような透明感が特徴でグレーズや混色にも向いています。なかなか混色で出すのは難しい色なので持っておくと便利です。
フタログリーン
フタロシアニン系の絵具で、着色力が強く透明感が強いです。
着色力が強いので混ぜすぎると他の色味が弱まってしまいますが鮮やかさにおいてはとても優秀です。
絵具から出した状態はかなり暗めの色ですが、白と混色すると綺麗なシアンやターコイズ系の色になります。
青系
ウルトラマリンブルー
一番メジャーな色で、色味はやや赤っぽい青色です。
透明度も高くグレーズや混色にも向いています。
青系の絵具を買うときはまずウルトラマリンブルーを入手することをおすすめします◎
コバルトブルーヒュー
コバルトはかなり高価なため、コバルトブルーヒューを使うのがおすすめです。
不透明で色味は青の中間といったところですね。
着色力は弱く白と混色すると、他の絵具と比べ色が薄くなりがちです。
中間の色味なので使い勝手がよく、印象派のような空を描きたいときなんかにもおすすめです。
フタロブルー
フタログリーンと同様に、フタロ二ン系の絵の具で着色力は強め。
他の青系の絵具に比べると色味はやや人工的で鮮やかです。
フタロブルーとフタログリーン、そして白を混色すると綺麗なターコイズ色が出来ます。
茶系
イエローオーカー
色味はthe 黄土色といった感じで、黄色に比べ赤み寄りの色合いです。
混色にも向いていて落ち着いた色に仕上げたい時におすすめ。
肌の塗りに使う方もいます。
バーントアンバー
こげ茶の赤褐色でかなりメジャーな色。
こちらも白と混ぜて肌の塗りに使う事が出来ます。
持っておくとかなり便利なので茶系の絵具を買うならコレ。
バーントシェンナ
バーントアンバーより明るく、赤茶系の色です。
バーントアンバーとセットで持っておくと便利。
白系
チタニウムホワイト
もっともオーソドックスな白で、隠蔽力が強く不透明度も高いです。
温かみのある白ですが、混色すると寒色寄りになります。
値段も安価で使いやすく人気な白です。
パーマネントホワイト
初心者の方がもっとも使いやすい絵具で、癖がなく混色制限もありません。
価格も安く初心者向けのセットに入っている事も多いです。
下塗りや上塗りまで使えるので難しい事は気にせず自由に使うことが出来ます。
ジンクホワイト
青み寄りの白で、他の色と比べると青白くクールな印象の白です。
主にハイライトとして使う絵具で仕上げの段階での使用に向いています。
反対に、下塗りに使うと剥離の可能性があるので下地などには控えておきましょう。
黒系
アイボリーブラック
象牙(アイボリー)を燃やして作られていた絵具ですが、今は殆ど牛の骨など手に入れやすい材質に変化に置き換えられています。
温かみのある黒で、使いやすく人気なカラーです。
ピーチブラック
こちらも名前の通り桃の種を使って作られた絵具ですが、残っているのは名前だけです。
色味は青みよりでクールな印象の黒。
他の色に比べより黒っぽさを感じられる色味です。
まとめ
似ている絵具の名前や色味が多いので、選ぶのが難しいと感じる事もありますよね。
この記事を読んで絵具選びの参考になれば幸いです。
画材屋さんやオンラインショップでぜひ見てみてね。
参考程度にな~。
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