油絵を始めたいのですが毒性が気になります..。
匂いや毒性による健康被害が気になるよね。
そうなんです。ペットがいるのであの子たちの健康が気になって..。
うんうん。じゃあ、今回は油絵を安全に楽しむ方法を紹介していくね。
この記事はこんな人におすすめ
- 油絵の毒性が気になる
- ペットや小さいお子さんがいる
- 安全や健康を意識したい
油絵を安全に行うには?
方法
充分な換気を行う
まず、第一に換気を行うことが大事です。
部屋の広さに関わらず十分な換気を行う事が重要◎
因みに換気での一番の問題は冬場の寒さですよね。
ガラッと窓を開けるのが理想ですが地域や気温によってはそれも厳しいかと思います。
そんな時には次に紹介する無溶剤のオイルを使うのがおすすめです。
無溶剤のものを使用する
有毒性、と言えばやはり揮発性油。
一般的に揮発性油には毒性があり、特にテレピンは匂いも強いです。そのため長時間吸い続けると体調に異変をきたしてしまうことも。
実際、私も至近距離で絵を描いてると頭痛や気持ち悪くなったりします..。
そんな時には、Gamblinのgamsolがおすすめ!
Gamsolは他の揮発性油に比べ非常に安全性が高く作られています。
アーティストが利用できるほとんどの溶剤は、安全性よりも溶剤の強度と低コストが優先される工業用塗料業界向けに製造されています。ガムソルは違います。これは、化粧品、ハンドクリーナー、食品サービス機器の洗浄など、身体とより密接に接触する製品に使用される一連の材料に由来します。
アーティストにとって、溶剤の安全性を判断する際に考慮すべき要素は数多くあります。芳香族溶剤はミネラルスピリットの中で最も有害なタイプです。ガムソルは無臭のミネラルスピリットで、芳香族溶媒がすべて精製されており、残りは 0.005% 未満です。さらに、ガムソルは蒸発速度が遅く、引火点が高く、健康な皮膚からは吸収されません。
gamblinホームページ
このように毒性が限りなく低いです。しかし、完全に揮発性油や溶剤を使わず安全に行いたい場合はこういったジェルやオイルが向いています。
成分は?
ベニバナ油を使用したオイルで、流動的になり乾燥が遅くなります。揮発性油の代わりとして使用できます。普通の揮発性油より少し粘り気があるので、gamsolを混ぜて希釈することも可能です。
成分は?
ベニバナ油とアルキド樹脂から作られている無溶剤メディウムです。ジェルの場合は、オイルに比べて厚く塗る場合やテクスチャー感を出したい場合にも使いやすいです。混ぜると透明感もアップし、オイルに比べると乾燥は少し早くなります。
これらのオイルやジェルはsolvent free(溶剤非使用)で安全に油絵を楽しむことが出来ます。
溶剤フリーなのでかなり安全なgamsolも入ってない完全な無溶剤◎
そのため、小さなお子さんやペットがいる方にも安全です。
また、毒性が気になったり匂いで具合が悪くなる方にもおすすめですね。
その他
シトラスの揮発性油もおすすめです◎
こちらもソルベントフリーで筆の洗浄やパレットの掃除に向いています。
但し猫ちゃんにとっては中毒症状などの有害性があるのでペットを飼っている方は注意ですね。
カドミウムやコバルトを含まない絵の具を使う
絵具の中にはカドミウム、コバルト、マンガン、クロム、鉛などを含む毒性の強い絵具があります。
それらの場合皮膚についた場合や舐める場合(ペットや子供)、絵具を自作する際に粉末を吸入する場合など健康被害の可能性も。
小さいお子さんやペットなどがいる場合、なるべく安全に行いたいですよね。
そんな時にはカドミウムやコバルトを含まない絵具、または溶剤を使わずに描ける絵具が便利です。
- ホルベインの”Duo“シリーズ
- W&Nの”カドミウムフリー“シリーズ
- Gamblinの”artist“シリーズ
- ユトレヒトの”カドミウムフリー“シリーズ
それぞれ代替顔料などを使用した安全性の高い絵の具です。
ホルベインの”Duo“シリーズ
油を使わず水で溶ける油絵の具。
揮発性油を使わずに済むので匂いや毒性を気にせず描く事が出来ます。
発色は若干濁る、との声があったものの安全性を考えるとお子さんが居る方には特に向いています。
海外では下描き段階で使う方が多いみたいです◎
W&Nの”カドミウムフリー“シリーズ
W&Nからも“カドミウムフリー”シリーズが発売。
こちらはアーティストシリーズに加え+9色のカドミウムフリー絵の具が用意されています。
カドミウムの毒性が気になる方は、こちらのフリーと書かれた絵具を試してみるのも良いかもしれませんね。
因みに発色に関してはこちらの動画が参考になります。
実験の結果、やはり発色はカドミウム絵具>カドミウムフリーですが安全に使いたい方向けの絵具です。
もし、発色が良く毒性が低いカドミウム顔料を使いたいという場合は次に紹介するgamblinの絵具もおすすめです◎
Gamblinの”artist“シリーズ
gamblinの絵具は、カドミウム顔料を含んでいますがこちらは通常の絵具に比べ毒性が低いのが特徴です。
私たちが取り組んでいるカドミウム色素源は、人間の消化器系に比較的溶けにくいカドミウム色素を開発しました。これらは非常に成功しているため、ガンブリンのカドミウムカラーには皮膚への接触や摂取に対する連邦 ASTM 健康警告ラベルが必要ありません。他のブランドがこれらの暴露に対する警告ラベルを貼っている場合、そのサプライヤーの顔料はこれらの基準を満たすことができません。
30 年以上前、私たちが初めて油絵具の製造を開始したとき、入手可能な最高のカドミウム顔料は、現在よりも人間の体内での溶解度がまだはるかに高かったです。現在、私たちが扱っているカドミウム顔料は、摂取してもほとんど不溶性です。そうは言っても、ペイントを食べることはお勧めしません。
gamblinホームページ
通常、カドミウム顔料を使用した絵具は皮膚につくと危険(経皮毒)のため手袋をして作業することが必須です。
しかし、gamblinの絵具の場合は皮膚への接触に対する警告がなく手袋ナシでの作業が可能と記載されています。
その分、安全という事ですね◎
Gamblin Artist’s Oil カラーは、推奨どおりに使用した場合、まったく毒性がありません。
gamblinホームページ
とはいえ、完全に無毒な訳ではありませんので完璧にリスクをなくしたい方はユトレヒトのカドミウムフリーシリーズも◎
その他海外の画材サイトJackson’s art等で取り扱いがあります。
ユトレヒトの”カドミウムフリー“シリーズ
Utrechtもカドミウムフリーシリーズを発売しています。
やはりカドミウム顔料の代替顔料となると若干発色は悪くなりますが、安全性においてはW&N同様カドミウムフリーを使うのもおすすめです。
日本ではあまり見かけませんが、気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。
utrecht公式サイトにて購入することが出来ます。
m Grahamのソルベントフリー(無溶剤)セットも人気◎
まとめ
油絵を安全に使うためには、揮発性油や毒性の強い絵具に気を付ける事でかなり健康被害を減らすことが出来ます。
代替顔料を使ったりきちんとした使い方を守る事で自身の健康や家族、お子さんなどの健康も守れます◎
毒性が気になって油絵を始めようか迷っていた方にも参考になればと思います。
匂いや毒性を気にせず油絵を楽しみたい方はぜひ試してみてね。
無溶剤オイルは良いぞ~。
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